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肩の痛み(五十肩、四十肩)2

  1. 肩の痛みの診断
    • 身体検査
    • X線、US、MRI、CTスキャンなどの画像検査
    • 筋電図(EMG)や神経伝導検査
  2. 肩の痛みの治療法
    • 冷却、理学療法
    • 鎮痛剤使用
    • 注射
    • サイレントマニュピレーション
    • 人工関節置換手術などの手術

4:肩の痛みの診断

4-1身体検査


肩の痛みの診断には身体診察が欠かせません。肩がどこまで動くかの可動域検査は重要です。重症だと90度以上手が上がらなくなり、それは腱板が切れていることによって起きているか、ただ固くなっているかも身体診察にて見立てていきます。他にも種々のテストがあります。引っ掛かりがないかを判別するインピンジメントテスト、自分で90度以上をキープできるかなどのdrop arm testなどがあります。

4-2 レントゲン撮影、超音波検査、MRI、CTスキャンなどの画像検査

レントゲン撮影では、肩の上腕骨や関節が軟骨などの損傷がないか、またリン酸カルシウムという石灰沈着がないかなどをチェックします。その上で超音波検査を行います。痛みのある部分に当ててそれは腱や筋肉によるものなのか、神経による痛みなのか、はたまた炎症が起きているからなのかということが診断できます。近年、研究が進みエコーを用いない肩診療は難しくなってきているレベルです。MRI,CTにもそれぞれ役割があります。MR Iでは腱板断裂の診断は非常に有用ですし、骨の小さな傷もわかることがあります。当院ではMRIも当日撮影可能な状態を構築していますので、お気軽にご相談ください。CTでは骨折の形の把握、石灰沈着の正確な部位を把握することなどを行います。

5:肩の痛みの治療法

冷却、理学療法

アイシングについては非常に簡単にできる手技ではありますが、本格的に行うことで、それだけで症状が改善することもあることから、当院では製氷器を設置し、アイシングに取り組んでいます。また、広いリハビリ室を用意しましたので、存分に理学療法に取り組んでいただけます。肩のリハビリテーションでは痛みが起きないギリギリのところで可動域の拡大を目指し、また自宅でもできるリハビリの運動を指導することで、より早く皆様を痛みから解放することに導きます。

鎮痛剤使用

古典的な方法ではありますが、鎮痛剤は無くならないんじゃないかと思っています。夜間の痛みについては感じるだけで辛いことですし、安眠を阻害されるのは精神的にもかなり辛いものがあると思います。鎮痛剤はロキソニンに代表されるNSAIDsと言われる薬から弱オピオイドと言われる麻薬一歩手前くらいの薬まで痛みの感じ方に応じて処方を相談させてもらいます。痛みは本人にしかわからないことなので、個人個人の状態に応じて処方させていただきます。

注射

関節内注射や滑液包への注射、そして肩甲状神経や腋窩神経への注射、ハイドロリリースという筋膜へのアプローチなどの注射を通して、痛みを解放に導いています。「すぐ効果無くなっちゃうんでしょ?」と一時的な効果しか期待できないように思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、何回か繰り返すうちにより楽になっていく方もいらっしゃるので、お勧めさせてもらっています。さらにリハビリテーションを組み合わせることで、可動域の改善と痛みからの解放を一緒に目指していきましょう。肩こりに代表するような筋肉の痛みや動きの制限にもハイドロリリース、トリガーポイント注射がおすすめです。

サイレントマニュピレーション


凍結肩などに代表される肩の動きが制限されている状態に絶大な効果があります。超音波を用いた神経ブロックにより痛みをとり、肩全体を痺れさせた状態で肩を徒手的に今動ける限界以上に動かしてあげることで、可動域を改善することができます。すごく痛そうと恐ろしい感じがするかもしれませんが、神経ブロックをして感覚をなくしている状態ですので、痛みを感じることはありませんので、ご安心ください。サイレントマニュピレーションを受けていただくと、肩が痛みなく動くようになるので、非常に喜ばれる治療です。肩の動きが悪い患者様の中には腱板断裂も隠れているので、見極めるような診断が重要です。

サイレントマニュピレーションは当院でも50件ほどの経験があります。一時的に痛みは強くなりますが、可動域制限を一気に改善することができるので非常に有効な治療と確信しています。

人工関節置換手術などの手術

手術は基本的には当院院長は肩の手術は不慣れなので、手術の希望があれば福井総合病院、福井県立病院を紹介させていただきます。皆様の手術にもタイミングがあると思うので、そのタイミングを合わせられるように力添えをさせていただきます。

骨折

肩の骨折といえば、鎖骨骨折、上腕骨骨折、などが一般的かと思います。骨折は手術をしない保存治療というものも可能ですので、手術が必要かを見極めさせていただいて相談の上、治療方針を決定させていただこうと思います。

腱板断裂

肩関節を構成する腱板が切れている場合に手術が必要なことがあります。高齢の方の腱板は7割切れているというデータもあり、切れていても日常生活に支障がないことが多いです。その中でも腕を上げ下げするような仕事に従事している方などは、手術を勧めさせていただくことが多いです。

反復性肩関節脱臼

たまに「肩がよく抜けるから自分ではめる」なんて人がいたりしますが、肩の脱臼は適切な固定をしなければ習慣化してしまうことがあります。脱臼自体ものすごく痛いので、すごい忍耐力だなと私は思ってしまいます。前方に抜けるのが一般的な肩の脱臼です。繰り返す脱臼は手術を受けてもらい、抜けやすくなっている道を塞いであげるのが良いと考えます。

人工関節置換術

膝や股関節と同じように肩にも人工関節置換術が施行されることがあります。人工肩関節置換術の適応とは高齢者のひどい上腕骨骨折、腱板断裂の中でも大きい断裂があるもの、変形性肩関節症などが挙げられます。

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