出産後、「抱っこをするたびに手首が痛い」「親指の付け根がズキッとする」と感じることはありませんか?
この記事では、産後に多い手首の痛み(腱鞘炎)について、原因から日常生活での工夫、リハビリの実際までをリハビリスタッフがご紹介します。
1. 産後の手首の痛みとは?
産後に多い手首の痛みの多くは、ドケルバン病と呼ばれる腱鞘炎です。
腱鞘炎とは、筋肉の動きを伝える“腱”と、それを包む“腱鞘”の間で摩擦が起こり、炎症が生じる状態です。特に親指を動かす腱は日常生活でよく使われるため、負担がかかりやすい部位です。
産後に増える3つの理由
1
育児動作の繰り返し
抱っこや授乳の際、多くの方が無意識に手首を反らせた状態で親指側に力を入れています。この姿勢が繰り返されることで、腱に負担が蓄積していきます。
2
ホルモンの影響
妊娠・出産を経て、体は関節や靭帯がゆるみやすい状態になります。そのため手首の安定性が低下し、普段よりも負担を受けやすくなります。
3
体の使い方の変化
産後は腹筋や背筋など体幹の筋力が低下しやすくなります。本来は体幹で支えるべき負担を手首などの末端で補うようになり、痛みにつながることがあります。
⚠️ 放置するとどうなる?
初期は「使いすぎかな」と軽く感じる程度ですが、無理を続けると痛みが強くなり、抱っこや家事がつらくなることもあります。さらに悪化すると、反対側の手にも症状が出たり、長期間にわたって痛みが残ることもあるため注意が必要です。
初期は「使いすぎかな」と軽く感じる程度ですが、無理を続けると痛みが強くなり、抱っこや家事がつらくなることもあります。さらに悪化すると、反対側の手にも症状が出たり、長期間にわたって痛みが残ることもあるため注意が必要です。

2. 日常生活での工夫
腱鞘炎の改善には、日常生活の中での手首の使い方を見直すことがとても重要です。少しの工夫で負担を大きく減らすことができます。
まずは「手首の角度」から
抱っこをする際に手首を反らせたまま赤ちゃんの体重を支えると、親指側に強いストレスがかかります。できるだけ手首をまっすぐに保ち、腕全体や体幹で支えるイメージを持つことが大切です。
- 赤ちゃんを抱き上げるときは“手だけで持つ”のではなく、“腕と体で包む”ように支えると負担が分散されます
- クッションや授乳クッションを活用し、手首にかかる力を減らしましょう
- 長時間の抱っこが続く場合は、こまめに姿勢を変えたり、家族と分担することも大切です。「頑張りすぎない」ことも立派なケアのひとつです
- スマートフォンは片手で長時間操作すると親指に負担が集中します。両手で操作する、時間を決めて使うなどの工夫を
💡 休ませ方のバランス
痛みがある場合は、無理に動かし続けず適度に休ませることも重要です。サポーターの使用や、痛みが強い時期の安静も回復を助けます。ただし、完全に動かさない状態が続くと筋力低下につながるため、状態に応じたバランスが大切になります。
痛みがある場合は、無理に動かし続けず適度に休ませることも重要です。サポーターの使用や、痛みが強い時期の安静も回復を助けます。ただし、完全に動かさない状態が続くと筋力低下につながるため、状態に応じたバランスが大切になります。

3. 整形外科でのリハビリ
整形外科でのリハビリでは、痛みのある手首だけでなく、体全体の状態を見ながら改善を目指します。
1
評価
どの動きで痛みが出るのか、手首の可動域や筋力、さらに姿勢や体幹の安定性などを確認します。産後の方の場合、骨盤や体幹の機能低下が手首の負担につながっていることも多いため、全身的な視点が重要になります。
2
炎症が強い時期の治療
負担を減らすことを優先しながら、痛みの少ない範囲での運動を行います。前腕の筋肉をやさしくほぐしたり、無理のないストレッチを取り入れることで、腱の滑走を改善していきます。
3
筋力トレーニング
症状が落ち着いてきたら、徐々に筋力トレーニングを行います。特に重要なのは手首だけでなく体幹の筋肉です。腹横筋や多裂筋といったインナーマッスルが働くことで、抱っこや日常動作の安定性が高まり、手首への負担を軽減できます。
4
生活動作に合わせた指導
抱っこの方法や授乳姿勢を一緒に確認し、その方に合った動き方を提案します。日常生活に直結したアドバイスを受けられることは、医療機関でのリハビリの大きなメリットです。
5
セルフケアの指導
必要に応じて、自宅で簡単にできるストレッチやエクササイズをお伝えします。継続することで、回復を早めるだけでなく再発予防にもつながります。
最後に
産後の手首の痛みは、多くの方が経験する身近な症状です。しかし、「育児中だから仕方ない」と我慢してしまう方も少なくありません。
痛みを我慢し続けることで、日常生活がつらくなったり、回復に時間がかかることもあります。早めに体の使い方を見直し、適切なケアを行うことが大切です。
当院では、症状だけでなく生活や姿勢まで含めて丁寧に評価し、一人ひとりに合わせたリハビリを行っています。気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
手首の痛み、我慢していませんか?
さくら通り整形外科クリニックでは、リハビリテーション科の専門スタッフが対応いたします。
ご予約はWEBから24時間受付。お電話(0776-58-7138)でもご相談いただけます。
ご予約はWEBから24時間受付。お電話(0776-58-7138)でもご相談いただけます。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療方針を示すものではありません。症状には個人差があります。気になる症状がある場合は医療機関にご相談ください。




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