交通事故 後の首の痛み 治療 には「物理療法」が重要?整形外科医がわかりやすく解説

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交通事故後の首の痛みでお悩みではありませんか?

こんにちは。
さくら通り整形外科クリニックの宇賀治 修平です。

交通事故のあと、次のような症状で悩んでいませんか?

・首が痛い
・振り向くと痛みが出る
・肩まで張ってくる
・頭痛がする
・数日たってから痛くなってきた

このような症状は、交通事故後に多くみられる、頚部痛(むち打ち症)の可能性があります。

そして治療の中でよく行われるのが

物理療法(ぶつりりょうほう)です。

物理療法には

・ウォーターベッド
・ヘルストロン
・ホットパック

などがあります。

「これって本当に効果があるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。

今回は

・交通事故後に首が痛くなる理由
・物理療法とはどんな治療か
・整形外科で行う物理療法の種類

について、整形外科医の立場からわかりやすく解説します

交通事故後に首が痛くなる理由

交通事故では、体に突然強い衝撃が加わります。

そのとき首はムチのように大きくしなる動きをします。

この動きによって

・筋肉
・靭帯
・関節
・神経

などに負担がかかります。

これがいわゆるむち打ち症(頚椎捻挫)です。

事故直後は「大丈夫」と思っていても数時間〜数日後に

・首の痛み
・肩のこり
・頭痛
・腕のしびれ

などの症状が出てくることもあります。

これは事故によって筋肉の緊張や炎症が起きているためです。

そのため治療ではまず

筋肉の緊張をやわらげることが重要になります。

交通事故治療で行う「物理療法」とは

物理療法とは

熱や電気、振動などの物理的な刺激を利用して体を回復させる治療です。

整形外科では

・筋肉をやわらかくする
・血流を改善する
・痛みを軽減する

目的で使用されます。

交通事故後の首の痛みでは筋肉が強く緊張していることが多いため物理療法によって

体を回復しやすい状態に整えることが重要になります。

 

①ウォーターベッド

ウォーターベッドは

水圧を利用して体をマッサージする機械です。

ベッドの中で水が動き背中や首をやさしく刺激します。

ウォーターベッドには

・筋肉の緊張をほぐす
・血流を改善する
・リラックス効果

などの作用があります。

交通事故後は体が無意識に緊張していることが多いため

ウォーターベッドによって全身の筋肉をゆるめることができます。

これにより首の痛みが軽くなることがあります。

②ヘルストロン(電位治療)

ヘルストロンは

電位を利用した治療機器です。

電気を体に流すわけではなく体を電位空間の中に置くことで自律神経や血流に作用すると考えられています。

主な効果としては

・血行改善
・肩こりの緩和
・疲労回復

などがあります。

交通事故後は

・痛み
・緊張
・ストレス

によって自律神経が乱れることもあります。

そのためヘルストロンによって体のバランスを整えることが期待できます。

ヘルストロンが効果的な症状:

  • 交通事故後の首や肩の痛み(むち打ち症)
  • 筋肉のこり疲労感
  • 関節痛体の不調(慢性的な痛み)
  • 自律神経の乱れによる不安やストレス

③ホットパック

ホットパックは温熱療法の一つです。

温熱を利用して筋肉をリラックスさせ、血行を改善することで、

痛みの軽減や回復をサポートする治療法です。

特に交通事故後の治療や、慢性的な痛みに対して高い効果を発揮します。

温度調整や使用時間を守りながら、安全に治療を行うことで、より効果的に回復が期待できます。

温めることで

・筋肉がやわらかくなる
・血流が改善する
・痛みが軽減する

といった効果があります。特に

・首
・肩
・背中

の筋肉は事故後に硬くなりやすい部位です。

ホットパックで温めることで筋肉の緊張をやわらげることができます。

 

物理療法だけでは改善しない理由

物理療法は交通事故後の痛みを和らげるうえでとても大切な治療です。
しかし
物理療法だけで完全に治るとは限りません。

なぜなら交通事故の痛みは

・筋肉
・関節
・姿勢
・身体の動き

などが関係していることが多いからです。そのため整形外科では物理療法に加えて

運動器リハビリテーションを行うことが重要になります。

リハビリでは

・首の動きを改善する
・筋力を回復する
・姿勢を整える

といった治療を行います。物理療法で体を整えながら

リハビリで機能を回復させていくことが早期回復につながります。

交通事故後の首の痛みは早めに受診を

交通事故後の痛みは放っておくと

・慢性的な痛み
・首の動きの制限
・頭痛

などにつながることがあります。

また

事故直後は症状が軽くても数日後に悪化するケースも少なくありません。

そのため

・首の痛み
・違和感
・肩こり

などがある場合は、早めに整形外科を受診することをおすすめします。

適切な診断と治療によって症状の悪化を防ぐことができます。

物理療法だけではなく、運動器リハビリも併用することが重要

交通事故後の首の痛みの治療では、物理療法が欠かせません。

しかし、

物理療法だけでは完全な回復は難しいこともあります。

例えば、ウォーターベッドやヘルストロン、ホットパックなどの物理療法は、筋肉の緊張をほぐし、

血流を改善するのに非常に効果的です。

ですが、これらは筋肉をリラックスさせることが主な目的であり、機能回復には不十分です。

そこで、

運動器リハビリテーションが必要になります。

リハビリを通じて、体の動きや筋力を回復させ、首の柔軟性や動作の改善を図ります。

これにより、痛みを取り除くだけでなく、再発防止にもつながります。

物理療法で筋肉をほぐし、その後リハビリで体の機能を取り戻す。

この2つの治療法(物理療法・運動器リハビリ)を組み合わせることで、最短での回復が期待できます。

Q&Aコーナー

 

Q1. 交通事故後の首の痛みはすぐに治りますか?

交通事故後の首の痛み(むち打ち症)は、個人差があります。物理療法で筋肉をほぐし、リハビリで回復を促しますが、完治までに数週間から数ヶ月かかることがあります。早期の治療とリハビリが回復を早めます。

 

Q2.物理療法だけで首の痛みは治りますか?

物理療法は筋肉の緊張をほぐすのに効果的ですが、完全な回復には運動器リハビリも必要です。リハビリを通じて、体の動きや筋力を回復させることが重要です。

 

Q3.ウォーターベッドはどのように効果があるのですか?

ウォーターベッドは、水圧を利用して筋肉をリラックスさせる治療法です。筋肉の緊張をほぐし、血流を改善することで、痛みや不快感を和らげます。

 

Q4. 交通事故の治療費はかかりますか?

交通事故の場合、自賠責保険などが適用されることがあります。
詳しくは医療機関で相談してください。

 

Q5. リハビリはどれくらい続ければ効果が実感できますか?

リハビリの効果は個人差がありますが、通常は数週間から数ヶ月の期間で効果が実感されます。患者さんの回復状態を見ながら、最適なリハビリプランを提案します。


まとめ

交通事故後の首の痛みでは、筋肉の緊張や炎症が起きていることが多くあります。

整形外科では

・ウォーターベッド
・ヘルストロン
・ホットパック

などの物理療法を行い、筋肉の緊張をやわらげ血流を改善していきます。

物理療法とリハビリを組み合わせることで体の機能を回復させていくことが重要です。

交通事故後の首の痛みでお悩みの方は早めに整形外科で相談することをおすすめします。

適切な治療によって安心して日常生活に戻れるようサポートしていきます。

交通事故後の症状について動画でも解説しています

交通事故後の痛みは、文章だけではイメージしにくいこともあります。
動画でもポイントを解説していますので、ぜひ参考にしてください。

この記事を執筆した人
宇賀治 修平
  • 医学博士
  • 日本整形外科学会整形外科専門医
  • 日本足の外科学会認定医
  • 日本スポーツ協会認定スポーツドクター
  • 日本骨粗鬆症学会認定医
  • 日本整形外科学会認定リハビリテーション医