捻挫の放置は危険!
こんにちは、さくら通り整形外科クリニックの宇賀治 修平です。
今回は、「捻挫を放置してはいけない理由」についてお話ししたいと思います。捻挫を経験したことがある方は多いのではないでしょうか。痛みが引くと、つい放置してしまいがちですが、これが大きな落とし穴です。捻挫を放置すると再発しやすくなり、症状がさらに悪化することもあります。特にスポーツをされる方や、日常生活で足首に負担をかける動作が多い方は要注意です。適切な対処をしないと、将来的に足首が不安定になり、歩行や運動に支障をきたすこともあります。
この記事では、捻挫の基本的な知識、適切な治療法、そして効果的な予防策について詳しく解説しますので、ぜひ最後までお読みください!
1. 捻挫とは?
捻挫とは、足首が本来の可動範囲を超えて強くねじれた際に、足首の靭帯が伸びたり、裂けたりすることで発生する怪我です。特にスポーツや日常生活での転倒、ジャンプの着地など、激しい動きが原因となることが多いです。捻挫を放置すると、足首の不安定さが増し、再度捻挫を起こすリスクが高くなります。さらに、慢性的な痛みや足首の機能低下を招く恐れもあるため、早期の治療が非常に重要です。
また、捻挫の重症度は「軽度」「中度」「重度」の3段階に分類されます。軽度の場合は靭帯の微小な損傷に留まりますが、重度の捻挫では靭帯が完全に断裂してしまうことがあります。そのため、どの程度の損傷があるかをしっかりと診断し、適切な処置を行うことが大切です。
2. 捻挫の治療法
捻挫の治療法で長く用いられているのが「RICE処置」です。これは、Rest(安静)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、**Elevation(挙上)**の頭文字を取ったもので、受傷直後に行うべき基本的な応急処置です。
しかし、最近では「PEACE & LOVE」という新しい概念が取り入れられ、さらに効果的な治療法として注目されています。これは、捻挫の回復を促進するためのより包括的なアプローチです。
PEACE
- Protection(保護):受傷直後の数日間は、患部を動かさずに保護し、症状を悪化させないことが大切です。
- Elevation(挙上):患部を心臓より高い位置に上げ、腫れを抑えます。
- Avoid Anti-inflammatories(抗炎症薬の回避):過度な抗炎症薬の使用は、体が自然に炎症をコントロールし回復するプロセスを妨げることがあります。
- Compression(圧迫):適度な圧迫をすることで、腫れを軽減し、治癒を早めます。
- Education(教育):患者自身が捻挫について理解し、適切なセルフケアを行うことで、再発のリスクを減らします。
LOVE
- Load(負荷):数日が経過したら、無理のない範囲で少しずつ負荷をかけることで、足首の機能を回復させます。
- Optimism(前向きな思考):怪我の回復には、前向きな気持ちを持つことが効果的だとされています。メンタルの影響も大きく、前向きに捉えることで治癒が促進されます。
- Vascularisation(血流促進):軽い有酸素運動を行うことで、血流を改善し、回復を助けます。
- Exercise(エクササイズ):適度な運動で筋力やバランスを回復し、再発防止に努めます。足首周りの筋肉を強化することで、捻挫の再発リスクが減少します。
場合によっては、ギプス固定や手術が必要になることもありますので、必ず整形外科医に相談しましょう。特に、腫れや痛みが引かない場合や、歩行に支障を感じる場合は専門医の診断を受けることが大切です。
3. 捻挫の予防法
捻挫を予防するためのポイントは、日々のケアと準備です。運動をする前には必ずウォーミングアップとストレッチを行い、足首周りの柔軟性を高めることが大切です。また、足首の筋力を強化するエクササイズを取り入れることで、足首の安定性を向上させ、怪我を予防することができます。
スポーツを行う際は、足首にフィットしたサポーターやテーピングを使用することも効果的です。また、日常生活では、歩きやすい靴を選び、特に不安定な地面では慎重に歩行するよう心がけましょう。
4. 「おひねり先生Project」の紹介
当院では、「おひねり先生Project」を通じて、これらの予防策を実践しています。このプログラムでは、足首を強化するエクササイズとバランスの取れたトレーニングを提供し、捻挫の再発防止とスポーツパフォーマンスの向上を目指しています。今後は捻挫に苦しむ人々を救うべく、そして捻挫で苦しむ人が一人でも減るように捻挫予防のYouTube動画を作ろうと思いますので、楽しみにお待ちください!
終わりに
捻挫は放置せず、早期に適切な対処を行うことで、重症化を防ぎ、再発を予防することが可能です。特に、正しい知識と治療法を理解し、実践することが重要です。
今回の記事が、皆さんの健康管理に少しでも役立てば幸いです。もし捻挫に関して気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回も、皆さんの健康をサポートするために役立つ情報をお届けする予定ですので、どうぞお楽しみに!