「ひざの痛みに、神経が関係していると聞いたけれどどういうこと?」
「ラジオ波治療で『3本の神経』と書いてあったけれど、どこにある神経?」
「神経に治療をして、歩けなくなったりしない?」
ひざのラジオ波治療(末梢神経ラジオ波焼灼療法)を調べると、「ひざの痛みを伝える神経に熱を加える」「3本の神経を対象にする」といった説明が出てきます。けれども、ひざのどこに、どんな神経があるのかは、なかなかイメージしにくいものです。
このページでは、ひざの痛みが神経を通って伝わるしくみと、ラジオ波治療で対象にする3本の神経のおおよその場所、そして「神経に治療をする」ことについて気になる点を、福井市の整形外科が整理します。

この記事でわかること
- ひざの痛みが伝わるしくみ
- ラジオ波治療で対象にする3本の神経と、そのおおよその場所
- 対象にするのは「感覚の神経」であること
- ひざの痛みがひざ以外から来ている場合
ひざの痛みは、神経が脳に伝えています
私たちが「ひざが痛い」と感じるとき、痛みはひざそのものではなく、脳で感じています。ひざの関節やそのまわりで起きた変化を、ひざのまわりを走る感覚の神経が受け取り、その知らせが脊髄を通って脳に届くことで、はじめて「痛い」と感じます。
変形性膝関節症では、軟骨のすり減りや関節のまわりの炎症などをきっかけに、この痛みの知らせが続きやすくなります。長く続く痛みのために、歩く・階段を使う・立ち上がるといった動作がつらくなることがあります。

ラジオ波治療で対象にする3本の神経
ひざのまわりには、痛みなどの感覚を伝える神経が何本もあり、網の目のように広がっています。ひざのラジオ波治療で熱を加える対象にするのは、そのうちの次の3本です。
※ 神経の位置や走り方には個人差があります
| 神経の名前 | おおよその場所 |
|---|---|
| ① 上内側膝神経 (じょうないそく しつしんけい) | ひざの内側の、関節より少し上(太ももの骨の内側) |
| ② 上外側膝神経 (じょうがいそく しつしんけい) | ひざの外側の、関節より少し上(太ももの骨の外側) |
| ③ 下内側膝神経 (かないそく しつしんけい) | ひざの内側の、関節より少し下(すねの骨の内側) |
いずれも、ひざの関節のまわりの感覚を伝えている神経です。神経そのものは細く、目で見たり、皮膚の上から触ったりして場所が分かるものではありません。そのため、治療のときは超音波(エコー)の画像で、骨などを目印にして位置を確かめます。
なぜ3本の神経なのか
ひざの痛みに関わる神経は、この3本だけではありません。ただ、ひざのまわりのすべての神経に熱を加えることは難しく、この治療では、位置を確かめながら治療を行える3本の神経を対象にしています。
そのため、ひざの痛みのすべてが、この3本の神経を通っているわけではありません。痛む場所や痛みの原因によっては、3本の神経に治療をしても、痛みが十分に軽くならないことがあります。こうした理由から、治療の前に「この3本の神経が、いつものひざの痛みに関わっているか」を確かめます(次の項目でご説明します)。
痛みの伝わり方を弱めることです
対象にするのは、痛みを伝える感覚の神経です
「神経に熱を加える」と聞くと、足が動かなくなるのではないかと心配になる方もいらっしゃると思います。神経には、大きく分けて次の2つの種類があります。
| 神経の種類 | はたらき | この治療での扱い |
|---|---|---|
| 感覚の神経 | 痛み・触った感じなどを脳に伝える | 治療の対象にします |
| 運動の神経 | 脳からの指令を筋肉に伝え、体を動かす | 対象にしません |
ひざのラジオ波治療で対象にする3本は、感覚の神経です。当院では、熱を加える前に弱い電気の刺激を流し、次の2つを確かめてから治療を行います。
- いつもの痛みに近い感覚が、ひざに響くか針の先が、痛みを伝える感覚の神経の近くにあるかを確かめます。
- 筋肉が勝手に動かないか針の先が、筋肉を動かす神経の近くにないかを確かめます。

事前のテストで、3本の神経との関係を確かめます
いつものひざの痛みが、3本の神経を通って伝わっているかどうかは、診察や画像検査だけでは分からないこともあります。そこで当院では、治療の日とは別に、事前のテストを行います。
- 3本の神経のまわりに、少量の局所麻酔を行う超音波(エコー)で位置を確かめながら、治療で対象にする3本の神経のまわりに麻酔を行います。
- 麻酔が効いている間の、ひざの痛みの変化をみるいつも痛む動作をしたときに、痛みがどのくらい変わるかを確かめます。
- 結果をもとに、治療の対象になるかを判断する痛みが十分に変わらない場合は、この治療が合わない可能性があります。その場合は、ほかの治療をご提案します。
事前のテストを行っても、治療の効果がそのとおりになるとは限りません。テストの結果と、ひざの状態・これまでの治療の経過をあわせて、医師が判断します。治療の流れは、ひざラジオ波治療の特設ページでもご覧いただけます。
ひざの痛みが、ひざ以外から来ていることも
ひざが痛くても、痛みの原因がひざの関節ではなく、腰や股関節にあることがあります。たとえば、腰から足へ向かう神経が圧迫されると、ひざのあたりに痛みやしびれを感じることがあります。
- ひざだけでなく、太ももやすね、足先にもしびれがある
- 電気が走るような痛みや、じんじんする感じがある
- 腰の痛みもあり、腰を動かすとひざのあたりの痛みが変わる
このような場合は、ひざの3本の神経に治療をしても、期待した結果にならないことがあります。インターネットの情報だけでは判断が難しいため、診察で痛みの原因を確かめることが大切です。当院では、ひざだけでなく腰や股関節の状態もあわせて診察します。

受ける前に知っておいていただきたいこと
ひざのラジオ波治療を受けられるのは、保険診療の条件を満たす方です。おおむね、変形性膝関節症による慢性的なひざの痛みがあり、飲み薬・注射・リハビリなどを受けても痛みが十分に取れていない方が対象になります。条件の詳しい内容は、ひざのラジオ波治療が保険適用になる条件でご説明しています。
また、この治療には次のような限界があります。
- 痛みがゼロになる治療ではありません
- 効果には個人差があり、十分な効果が得られない場合もあります
- 神経は時間とともに回復するため、痛みが再び出てくることがあります
- すり減った軟骨が元に戻る治療ではありません
痛みの伝わり方が弱まっても、ひざの関節そのものの状態が変わるわけではありません。治療のあとも、ひざを支える筋肉を保つための運動は大切です。薬・注射・リハビリテーション・手術といったほかの治療にも、それぞれの役割があります。全体の中での位置づけは、変形性膝関節症の治療は何から始めるのかでご説明しています。

いつもの痛みと神経の関係は、診察と事前のテストで確かめます
説明を聞いてから、受けるかどうかを決めていただけます。
現在の治療を続けながらご相談いただけます。
お電話でのご予約は 0776-58-7138
費用の目安
当院のひざのラジオ波治療は、保険診療のみで行っています。治療の費用は、次のとおりです。
| 1割負担の方 | 約15,000円 |
|---|---|
| 3割負担の方 | 約45,000円 |
※ 別途、初診料・再診料・画像検査の費用などがかかります。
※ 高額療養費制度の対象になる場合があります。詳しくは窓口でおたずねください。

よくあるご質問

患者さん神経に熱を加えたら、足が動かなくなりませんか?

院長この治療で対象にするのは、痛みなどの感覚を伝える神経で、筋肉を動かす神経ではありません。熱を加える前に、弱い電気の刺激で、筋肉が勝手に動かないことを確かめています。ただし、ひざのまわりの皮膚にしびれや感覚の変化が出ることはあります。気になることは、治療の前に遠慮なくおたずねください。

患者さんひざの裏や外側の下が痛いのですが、この治療の対象になりますか?

院長痛む場所だけでは判断できません。痛みの原因や、3本の神経がいつもの痛みに関わっているかによって変わります。診察と画像検査、事前のテストで確かめたうえで、この治療が合うかどうかをご説明します。

患者さん神経に治療をすると、ずっと痛みを感じなくなるのですか?

院長痛みがゼロになる治療ではありません。効果には個人差があり、神経は時間とともに回復するため、痛みが再び出てくることもあります。すり減った軟骨を元に戻す治療でもありません。期待できることと限界を、診察のときにご説明します。
いつもの痛みの通り道を、一緒に確かめることから
ひざの痛みは、ひざのまわりの神経が脳に伝えています。ひざのラジオ波治療は、そのうちの3本の神経に熱を加え、痛みの伝わり方を弱めることを目指す治療です。ただ、いつもの痛みがこの3本の神経を通っているか、痛みの原因がひざにあるのかは、診察と検査をしてみないと分かりません。当院では、ひざの状態だけでなく、これまでに受けてきた治療や、生活の中で困っている動作もうかがいながら、この治療が合うかどうかを一緒に考えていきます。説明だけを聞きに来ていただくこともできます。

ひざのラジオ波治療をご検討の方へ
現在の治療を続けながら、ご相談いただけます。
紹介状・画像データ・お薬手帳をお持ちの方はご持参ください。




公式Xはこちら